Kid Millions
Kid Millions

Kid Millions - Man Forever

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Kid Millions - Man Forever

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Kid Millions - Man Forever

2010.9.29 ON SALE

NYブルックリンの重鎮中の重鎮バンド Oneida のドラマーとして、活躍中の Kid Millions (キッド・ミリオンズ) ソロ・アルバム。本国ではレコードとして手作りでしか発売していない激レア作品を世界で唯一CD化!「カオティック、アヴァウンギャルド、インディー・ロック、全てを内包しインプロ重視で突き進むライブ・パフォーマンスは圧巻。世界各国のミュージシャン達とのつながりが極めて強く、Oneidaの前作においては、元CANのダモ鈴木がコメントを寄せた。他に日本のミュージシャンとのつながりに関しては、やはりボアダムスとの関わりは言及すべきであろう。ボアダムス主催の皆既日食イベントへの参加や、2010年の88ドラムスへの参加、その後のイベントへの参加など、かなり深く関わっている。

Oneida とは、ブルックリンで活動中の3人組。結成12年目。これまでに EP や限定盤を含めると20タイトルをリリース。 Liarsとの共作でその名を知った人も多いバンドです。(あまりに引き出しが多過ぎるので、彼らの音楽を説明するのは難しい。) クラウトロック、'60sガレージ、ストーナーロック、(ポスト)パンク、サイケ、アヴァン・ジャズの異種格闘、融合劇という感じで、 CANの変幻自在性が、あるいは No Wave 群の無領域主義が、多様な音楽を折衷しつつ、時代ごとのモディファイを受けながら今に生きているという、つまるところ、究極のフリーミュージックです。

Pitchfork のアルバムレビューで 7.4点の高評価!!


Kid Millions
"MAN FOREVER"


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2010.9.29 ON SALE

  • 01.Man Forever Part 1

  • 02.Man Forever Part 2



[7.4] The bassist's high-whirring bass timbres mirror the overtones of Millions' drumming so strongly that when Millions falls away and leaves Hoffman to churn alone, the beats seem to echo in his waves of fuzz. - Pitchfork.com


Kid Millions

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Pitchfork Album Reviews

キッドミリオンズ / マン・フォエバー 7.4

キッドミリオンズの初ソロアルバムはシンプルなパンク概念に基づいている。ルー・リードのエレクトロニックな騒音、「メタル・マシーン・ミュージック」のファイヤーワークス・アンサンブルがアレンジしたアクスティックライブを見てから、ドラマーオネイダに一つの疑問が生まれた:これに似た音をドラムで再現できるだろうか?たどり着いた答えは細かなチューニング、そして繰り返される即興から作り出された音を複数の異なるリズムに調和させる事だった。そして早速そのアイディアを実行に移した。ヤー・ヤー・ヤーズのブライアン・チェイスにドラムの組み立てを手伝ってもらい、 サイティングズのリチャード・ホフマンをベースに加え、2日間でレコード両面分の長さをレコーディングした。

ヒッピー風な名前、「マン・フォエバー」は制作作業と比例して直接的で概念に基づている。オネイダの他の作品と比べ、もっとも抽象的である。キッドミリオンズの揺らぐ耳障りな音からは、通常のロック音楽から外れた才覚を聞き取れる。しかし「マン・フォエバー」は直感で楽しむアルバムであり、知的ではない。ビートが滝のように頭を流れ、調音や音の正弦波の計算に思いを巡らすのは難しい。台風や一斉射撃とまでは言わないが止まない印象を受ける。ドラミングは一見、緩く、かつ激しく聞こえるが、挑戦的な態度は無く、うるさくもない。疎らに屋根に降る雨音のような落ち着きがある。「マン・フォエバー」独特な正確さと予測不可能な音源を持ちつつ、「メタル・マシーン・ミュージック」とのスピリチュアルな繋がりを感じる。

リードはクラッシック音楽を参考にしながら注意深く MMMを組み込んだが、フィードバックは めちゃくちゃを好んだ。MMMの優れた点は、鋭敏、そして、支離滅裂なレコードと両方の状況に対応できる事である。「マンフォエバー」も似たような二重人格を持ち合わせている。ドラムは中断無く前に進み、急に頂点をむかえたり、波のように押したり引いたりするが、それも 混乱し過ぎの音に合っている。レイヤーの細部にまで音が詰まっている。指の隙間隙間にナイフを正確に刺したかのような、尖ったドラムの音が不調和を上手く防いでいる。しかし、もちろんこの技も同じ事が続くとつまらなくなる。「マン・フォエバー」が所々単調に聞こえるのはこの理由である。

ウィリアム・フーカーやクリス・コルサノなど、異常に活発なドラマーが一人で演奏する時よりも、キッドミリオンズのレイヤーされたビートは混ざりすぎで聞こえづらい時がある。このような一時的な弱さは稀で、大部分はホフマンの貢献があって上手くかわしている。振動するベースの低音はドラムと同等に強く響き、ホフマンが激しく弾きだすと、それに合わせてドラムはベースの波に呑まれるように演奏し柔らかく反響する。キッドミリオンズは「マン・フォエバー」をチェイス、ホフマン、その他ドラマー達で生演奏を行い始めた。もしかしたら Boredoms' 77 BOADRUMプロジェクトのように大きく発展するかもしれない。しかしドラムだらけの演奏も新しい発想で面白いが、一人演奏も特別な印象を受ける。「マン・フォエバー」のコンセプトには、キッドミリオンズを前進されるために必要な要素、個人的な親密感を感じられる。彼のレコードをソニック音楽への挑戦として評価する分には悪くないと言える。- Marc Masters (Pitchfork)